未経験者向け!宅建士開業の完全マニュアル
「不動産業界は未経験だけど、一人で挑戦したい」「脱サラして企業したいけど、未経験だから不安」という方って多かと思います
実際、未経験から不動産業界に参入するケースは少なくありません
なので興味がある人はこの記事を読んで是非挑戦してみて下さい
本記事では、未経験者が宅建士として開業するための具体的な準備や手続き、成功するための秘訣を解説していきます
不動産開業の成功イメージを掴んで、第一歩を踏み出しましょう
まず初めに開業の手順は以下のようになります
- 宅建士の資格取得
- ビジネスプランの作成
- 事務所の設置
- 免許の取得・資金の準備
- 宅建協会への入会
宅建士としての開業は未経験者でも可能??
「そもそも未経験者でも開業は可能なの?」
「未経験から不動産会社に入社するっていうのは聞いたことあるけど開業するのは不安・・・」
という人は多いと思います
結論から言うと、未経験者からでも開業は可能です
成功の鍵は、正しい情報と計画的なステップに従うことが重要になります
宅建士の資格は、取得するだけで終わりではなく、その後の実践が重要です
ただ不動産会社に勤めていないとなかなか資格を活用できないのもまた事実。。。
しかし、未経験者でもしっかりとした準備をすれば、スムーズに開業することができます
必要な情報を集め、計画的に進めることで、未経験の壁を乗り越えることができます
ただし、甘い業界でないこともまた事実です
経験者でも開業してすぐに収益を出すことは難しく、営業経験が無い未経験者であればなおのことです
なので最低でも三か月分の生活費(無収入でも生活できるくらい)を用意しておいた方がいいでしょう
その間に経験を重ね、営業における技術・知識を身に付けましょう
契約業務に関しては、すこし勉強すればだれでもできるようになるため、心配はいりません
未経験者が宅建士として成功している理由
多くの未経験者が成功している背景には、宅建士業務が学びやすく、実務に即したスキルが習得しやすいことが挙げられます
宅建士業務は、法律知識と実務スキルを組み合わせたものであり、未経験者でも十分に学べる内容です
さらに、宅建士としての需要は高く、努力次第で成功のチャンスは大きく広がります
しっかりとした教育プログラムや研修を受けることで、未経験者でも確実にスキルを身につけることができます
簡単にまとめてしまうと、学び続ける意欲が大事ということです
宅建士開業のためのステップバイステップガイド
いよいよ、ここからは開業には何が必要なのか・手順はどうなるのかを説明していきます
①宅建士の資格取得
まず最初のステップとして、資格取得が挙げられます
そもそも資格を持っていなければ宅建業を行うことができないので資格取得が最初の関門となります
宅地建物取引業法第3章第15条で、「専任の宅地建物取引士を配置しなければならない」と規定されており、この専任の宅建士は常勤性と専従性が求められ、宅建業務に専念する必要があります
専任の宅建士を定めていないと、宅建業免許の新規申請ができないため注意が必要です
簡単に言ってしまえば、正社員として在籍し、宅建業を営む社員が必要ということです
この際に、他の宅建士の名前をかりて申請や宅建業を行う人がいますがこれは「名義貸し」といって違反行為になるため注意が必要です
他の社員が資格を持っていれば免許の申請は可能ですが、やはり自分で資格を持っていた方が安心です
ですので資格を取得するための学習と試験対策を行い受験しましょう
宅建士の試験は法律、宅地建物取引業法、税法など多岐にわたる内容を含んでおり、分野がわかりやすく別れているので学習しやすいのが特徴です
効果的な学習方法としては、当然の学習ですが専門のテキストを使用し、過去問題を繰り返し解くことが有効となります
実際にこの方法で独学で合格している人も多数います
(私も勉強は苦手ですが、何とか半年で独学で合格することができました)
独学では心配という人は、予備校やオンライン講座を利用することもおすすめです
受講料などを支払う必要がありますが、その後宅建業で稼ぐ事を考えるのであれば必要経費として惜しまず受講してみるのもいいでしょう
また、宅建業を営むにあたり、社員5人に対して1人以上の宅建士を設置しなければならないというルールがあるため社員の人数と宅建士の人数には注意が必要です
②ビジネスプランの作成
資格を取得したら、ビジネスプランを作成しどのような業務を行うかを明確にすることが重要です
大きいところでは売買の仲介を行うのか、賃貸の仲介をメインに行うのか、物件の管理を行うのかなど幾つか挙げられます
どの分野でどのような立ち回りをして行くかこの時点でしっかりと固めておかなければ、後々軸がブレて業績が伸び悩むなんてこともあり得ることなので、しっかりとプランを作成しましょう
法人で開業するのか、個人事業主として企業するかの決定も必要です
法人を設立するか、個人事業主となるかは、事業の規模や資金調達、税制面での優遇措置などを考慮して決定します
事業計画を立て、どの形態が最適かを検討しましょう
③事務所の設置
宅地建物取引業法に基づき事務所(業務の拠点)を設置する必要があります
事務所をどこのエリア(県など)設置するかで営業のエリアが決まってきます
不動産業は営業のエリアによって業績が変わってくるため重要な選択となります
また、自宅を事務所にするのか、店舗を事務所にするのかで必要なコストや設置場所が異なって来ます
自宅の場合は賃貸料等が不要ですが、人目に付きずらいため事務作業がメインの方にお勧めです
店舗型の場合は人目に付くとこに設置する必要がある、賃料などのコストがかかる、会社としての信頼度が上がる等の特徴があります
どちらが自分に合っているか考えながら事務所の設置を行う必要があります
④免許の取得・資金の準備
不動産業を開業するためには、都道府県に許可申請を行い、「宅地建物取引業免許」を取得する必要があります
本店のみでの開業の場合は都道府県知事の許可が必要ですが、複数の都道府県に2店以上の場合は国土交通大臣の許可が必要となります
免許の取得には様々な書類を持参の上、窓口に提出する必要があります
上記の表の書類とは別に事務所の室内・室外の写真の提出も必要です
上記の書類を綴じた上で窓口に提出します
この際免許申請の手数料が必要になります
窓口への書類の提出ですが、都道府県庁へ申請人本人が出向き提出します。この時に、申請手数料知事免許3.3万円、大臣免許9万円の支払いが必要となりますので、忘れずに持参するようにします。
申請が通り、免許の承認が降りたあとにさらに資金が必要になります
開業するには宅地建物取引業の登録が必要不可欠になりますので、必ず営業保証金もしくは弁済業務保証金分担金を支払う事になります
支払う金額は以下のようになります
- 保証金:本店の数×1,000万円 支店の数×500万円
- 弁済業務保証金分担金:本店の数×60万円 支店の数×30万円
期間は免許の審査に約1ヶ月から1ヶ月半、供託の手続きに約2ヶ月ほどと時間がかかるのも頭に入れておいた方がいいでしょう
その他にかかる費用のことを考えると不動産業の開業には、事務所設備費、保証金、団体加入費用、免許申請料、営業備品、当面の営業経費、生活費などが含まれ、400万円から1,000万円が必要とされています
余裕のある開業資金を準備し、競合他社に負けない強い経営を目指しましょう。
未経験者がぶつかる壁とその対策
未経験での開業では、いくつかの壁にぶつかることが考えられます
未経験者が最も不安に感じるのは実務経験の不足ですが、これを補うためにはインターンシップや見習い制度を活用し、現場での経験を積むことが重要です
さらに、実務研修を受講し、実際の業務に必要なスキルを身につけることで自信をつけることもできます
初めはフリーランスとしてフルコミッションなど小規模に活動を始め、少しづつ実績や経験を積むのも一つの方法です
フルコミッションについてはこちら
宅建士として成功するためには、顧客を獲得するためのマーケティング戦略が必要不可欠です
ウェブサイトやSNSを活用して自分のサービスを広め、業界イベントやセミナーに参加してネットワークを広げることが大切です
口コミや紹介も重要な顧客獲得手段ですので、積極的に活用しましょう
SNSを活用することで、未経験者の悩みである人脈不足も解消される場合がありますのでやはりSNSは活用しておいた方が良いでしょう
先に述べたように人脈も必要になります
不動産業界では人脈が非常に重要で物件情報の共有や顧客の紹介など、人脈がないと仕事を獲得しにくくなります
SNSの活用とは別に宅建協会のイベントや不動産営業のセミナーに参加し、人脈を広げる努力も必要です
開業後は、経営管理も重要となります
効果的な時間管理と業務効率化を図り、持続的にビジネスを成長させるための計画を立てることが必要です
その他にも融資が受けづらい点が挙げられます
賃貸業などは物件の資産価値が評価されますが、不動産取引未経験の場合は融資を受けづらいケースが多く事業計画を作成し、地元商工会経由で日本政策金融公庫に相談すると上手くいく場合もあります
宅建士が必要である点も大きな壁です
宅建業を営むためには、社員5人に対して1人以上の宅建士の設置が義務付けられています
一番確実なのは、やはり自分で資格を所持していることになります
取得するには年1回実施される試験に合格し、都道府県知事への資格登録を行う必要があります
勉強時間は300時間ほど必要とされ、効率的に学ぶためにはスクールやオンライン講座の利用が推奨されます
もちろん独学でも合格している人は多くいるため、スクールに通う時間やお金がもったいないという人は独学でチャレンジしてみるのもいいでしょう
失敗を防ぐためのポイント
一人・未経験での開業にはリスクが伴いますが、事前に準備をしておくことでリスクを最小限に抑えることができます
まずは、顧客からの信頼を得ることが重要です
顧客は不動産会社を選ぶことができるため、信頼されるためには知識と経験が必要です
知識不足を補うために、開業前から学習を習慣化し知識を身に付けて置くこと、フルコミッションなどに挑戦し少しでも多く現場での経験を積むことがおすすめです
また、事業計画をしっかりと立て、収支のシミュレーションを厳しく行うことも重要です
開業時には資金が必要であり、収支バランスを保つことが不可欠です
特に始めたばかりの頃は会社員と違い、すべて自分で管理しなくてはならない為、一つ一つコマめに収支の金額をエクセルの表にまとめるといったことをした方が良いでしょう
また、市場調査も不動産業で成功するための基礎になります
競合他社がどのようなサービスを提供しているのか、どのような強み・弱みがあるのかを分析し、自社がどのように差別化できるのかを明確にしましょう
合わせて経済の動向を頭に入れておく必要もあります
最近ではウッドショックによる新築棟数の減少や物価高による不動産価格の上昇などがあげられます
これらにより購入者層なども変わってくるため、それらに対するアプローチの方法も変わってきます
ですのでしっかりと経済動向を把握しておくことも重要となります
不動産業で成功するためには、人脈の広がりも欠かせません
同業者との交流や業界のイベントに積極的に参加し、情報交換を行いましょう
SNSの活用やオンラインセミナーや業界の集まりに参加することで、人脈を広げることができます
人脈が広がることで、最新の業界情報を得たり、顧客を紹介してもらえる機会が増えます
不動産業界は顧客からの問い合わせももちろん多いですが、紹介による顧客獲得も同じくらい多いのも事実です
そのため如何に顧客を紹介してもらえるかが、成功への近道といっても過言ではありません
業務効率化や営業効率アップのために、不動産テックの活用もおすすめです
物件や資金の管理にシステムを活用することで、業務の効率化や顧客満足度の向上、売上の増加につながります
例えば、日本情報クリエイトの「賃貸革命」や「WebManagerPro」などのシステムを活用することで、業務を一元管理し、集客力の高いホームページを簡単に作成することができます
既存のビジネスモデルに依存しない新しい集客方法を身につけることも必要です
SNSやウェブサイトを活用した先端のやり方を取り入れることで、競合他社に差をつけることができます
特に、高齢のプレイヤーが多い不動産業界では、デジタルマーケティングの活用が有効です
他社との差別化をいかに図れるかで売り上げ成績が変わってくることもあります
まとめ
未経験でも、宅建士として成功するための開業は十分に可能です
改めて開業までの基本ステップは以下のようになります
- 宅建士の資格取得
- ビジネスプランの作成
- 事務所の設置
- 免許の取得・資金の準備
- 宅建協会への入会
重要なのは、計画的に準備を進め、実践的な経験を積むことです
適切なマーケティング戦略を取り入れ、継続的なスキルアップを図ることで、宅建士としてのキャリアを確立できます
本記事を参考に、一歩一歩着実に進んでください。